Microsoft Tech Summit 2017 に会社から研修として参加した。レポートを書く必要もあり、ここで一度まとめる。
私は会社でMicrosoft好きと呼ばれている。その呼び名どうなのかと思うが、社内はそこまでMicrosoft好きがいないので(大量に利用されているが)イベントでの情報収集をしたいと積極的に参加希望をしている。実際に仕事で利用する機会は非常に多いため、誰かが情報収集しておくべきという会社の方針で、すきなやつにやらせとこうということで参加が出来ている。昨年は泊りがけで参加したのだった。
testedquality-tech.hatenadiary.jp
今年は恵比寿ウエスティンホテル東京にて実施。クリスマスの飾りつけでロビーがシナモンカルダモンの香りであふれていて素敵だった。
今回私の中ではデータベースをテーマにしていた。昨年Spark?R?と言っていたにかかわらず今年私はHadoopベースのDWHを使い、Pythonでのスクリプトを後輩に書かせ数億のデータを普通に扱う人になっていた。そして大好きなMS系のDB技術からすっかり離れてしまった。が、昨年のレポートなどをみて、今のMicrosoft のデータ技術は追うべきとの意見を出し上司も賛成してくれた上での参加となった。
ということで、キーノートやホロレンズ体験などもあったが、まずはデータ系技術セッションをセッションごとに紹介する。以下セッション用のタグが付いたツイートを引用させていただく。
「SQL Server 2017 事始め ~進化を続ける SQL Server の最新情報を 一挙紹介~ 」
Day1 尊敬するムッシュこと小澤 真之 さんのセッション。すでにセッション資料は一般公開されている。
DAL001 SQL Server 2017 事始め ~ 進化を続ける SQL Server の最新情報を一挙紹介 ですが、最終の公開については公式サイトで行われれますが、一度こちらで資料公開させていただきましたので、ご参考になれば幸いです。https://t.co/N4UYWNyTfq #mstsjp17 #dal001
— Masayuki Ozawa (@Masayuki_Ozawa) 2017年11月8日
2017/10/02に一般提供開始となったSQL Server 2017 の新機能紹介が中心。私は自主勉強で2014までしか利用できておらず、2世代遅れの頭を入れ替えないといけないと強く感じた。特に今回は「SQL Server on Linux 」が何よりの目玉だ。すでにMicrosoft はWindows の会社ではない。「窓は開かれた! 」である。それ以外にも2016でのRサポートから、2017ではPythonもサポートしたなど多数の新機能。50分でデモもあり大変ためになった。そして一番ありがたかった情報はこちら
Power BI Report Server が10月からSQL Server を利用可能?!バンザーイ!! キューブ作らなくて良くなった! カスタムビジュアル使うと可視化がいい感じ #mstsjp17 #dal001
— testedquality (@testedquality) 2017年11月8日
春先データ作成に苦労していたPower BI Report Server いつの間にかSQL Server サポートされていた。ほんとこれで色々苦労が減る。
「今こそ本気で検討する Azure PaaS 環境の リレーショナル データベース」
日本マイクロソフト株式会社 吉岡 大輔さんのセッション。PaaS(Platform as a Service /サービスとしてのプラットフォーム)である「SQL Databese」を紹介。ただし今はDBにも種類が増えており「MySQL」「PostgreSQL」もプレビュー版がPaaSで提供されている。ここでも「窓は開かれた! 」である。開発者が欲しいものを提供する。この貪欲さが今のMSだ。
さらに新しく提供される「Managed Instanse 」ではほぼオンプレミスと100%互換で提供されるとのこと。なんとDBが現行同様ファイル形式で動いてた!さらにデモをみた私のツイートが
SQL Agent 動く!それはいい! #mstsjp17 #dal003
— testedquality (@testedquality) 2017年11月8日
これがないとオンプレ移行できない有能SQL Agent もあるとのこと。これは移行しない手はない。マイグレーションツールも出るようなので管理を楽するためにも移行したいものだ。
Azure Database Migration Services も同時期に使えるはず、とのこと。
— kheiakiyama (@kheiakiyama) 2017年11月8日
#mstsjp17 #dal003
「AI 時代を生き抜くためのビッグデータ基盤 ~リコーの実案件で見えた Azure Data Lake の勘所~」
Day2 日本マイクロソフト株式会社 井上 大輔さん、 大田 昌幸さん、 株式会社リコー 横田 峻 さんによるセッション。全く使ったことがなかったAzure Data Lake を実業務適用の話。分散ファイルシステムなので Hadoop 対抗として一番近いかも。しょっぱな驚いたのはここ。
#dal002 #mstsjp17 Azure Data Lake 並列分散処理について技術説明 制限なし従量課金 何気にすごい 自社だとどっかに制限された部分があるから
— testedquality (@testedquality) 2017年11月9日
データ容量無制限。オンプレミスでは絶対ないし、クラウドであっても何かしらの制限はあるものだ。AWSのストレージしかり、前述のSQL Databeseしかり。でも完全従量課金。その仕組みとあわせて理由の解説をしていただいた。
@daisukei777 さんによる、#AzureDataLake の位置づけ紹介。 基礎的事項こそ、自分の言葉で理解できるようになるまで、繰り返し問い直す事が大事。 #mstsjp17 #DAL002 #azurejp #BigData pic.twitter.com/wpaQUh81C5
— Daiyu Hatakeyama (@dahatake) 2017年11月9日
実際のパフォーマンス確認などの詳細、それからCognitive Services の機能が提供されている!これが無料利用可能で、呼び出してPower BI に可視化するデモが良かった。実際に使われている技術であったので用途がわかりやすかった。
Tweet の添付画像を、#AzureDataLake のCognitive 機能で、年齢、性別など、大量に一気に処理できる!#mstsjp17 #DAL002 pic.twitter.com/28ea440Qgp
— Daiyu Hatakeyama (@dahatake) 2017年11月9日
「Azure Cosmos DB を使った 高速分散アプリケーションの設計パターン」
こちらはすでに株式会社ゼンアーキテクツ 三宅 和之 様により資料が公開されている。
本日の資料をアップします。「Azure Cosmos DB を使った高速分散アプリケーションの設計パターン」 #mstsjp17 #DAL005 https://t.co/dYNhgWDUsY
— 三宅@PaaSがかり (@kazuyukimiyake) 2017年11月9日
今年爆誕したとき「 Cosmos DB って世界中で使えるんでしょ?」程度の認識しかないまま参加。認識違いだった。レイテンシ(遅延速度)の保証、つまり世界中どこからでも一定速度で返答されるDB であることが保証されている。つまり
マスタをCosmos DB に移行するだけでもRDBへの負荷が下がり
— ヴァニ (@leospmsv) 2017年11月9日
クライアントアプリの応答性向上、コネクション負荷の低下、RDBへのクエリ負荷軽減に繋がる#mstsjp17 #DAL005
なんて使い方もできるのだ。目からうろこであった。まずは試してみたい。
"Try Azure CosmosDB for free" はガンガン使おう。使うときはすぐにRUを5000に上げるべし! #mstsjp17 #DAL005 pic.twitter.com/qXBaxZTT3g
— 岡 大勝 / Hiromasa Oka (@OkaHiromasa) 2017年11月9日
「SQL Server 2017 AlwaysOn 可用性グループ使いたおし!」
日本マイクロソフト株式会社 平山 理さんによるセッション。正直全くAlways On を使ったDB触ったことないので不安なまま参加。
#mstsjp17 #dal004 なんかこのセッション聞いてるだけになること間違いないが楽しむ AlwaysOn 全くつかったことない
— testedquality (@testedquality) 2017年11月9日
しかし非常にためになるDBサーバの障害対策のあれこれ紹介であった。後で検索して調べられるように必死にツイートしていた模様。
高可用性/災害対策 AlwaysOn 可用性グループ フェールオーバー クラスター インスタンス ログ配布 #mstsjp17 #dal004
— testedquality (@testedquality) 2017年11月9日
半分呪文であるが後から資料公開されると思われるため、復習する。
正直ビックデータという言葉がバズワードから、当たり前になった昨今、大量データの主役のサービスはほとんどOS はLinux である。が、Microsoft はこの数年 。日本では変わらずWindows XP やWindows 7 のイメージが一般的だが(システム主体の会社でさえ)サービスの会社となっていて、Linux も提供の一部である。こと企業向けのサービスについて、Microsoft 程サービスがいいところを私は知らない。そして今先端技術を大量に開発者に向けてリリースしている。
こんだけの技術、ぶつけられて楽しまなくては損だなと思ったのが正直な感想である。