2016/11/01ー11/02にMicrosoftの日本向けイベント「Tech Summit 2016」が開催されました。
いままでMicrosoftのイベントには2005年くらいから参加してますが、ブログで書くのは初めてです。「ブログを書くまでがイベントです」というツイートを見かけて、いままで家に着いてなかったと反省したので書きます。ところどころメモを兼ねたツイート挟みます。
2日目しか参加できなかったけど
今回の会場はお台場で我が家から遠く、家族から「体が心配ですので会場近くに宿泊してください」とホテルを確保しての参加となりました。準備万端だったのですが、仕事命令が下り1日目は参加できず。1日目最後のbeer bashから出てくる人たちを見ながらホテルに直接チェックインしました。その分朝食を贅沢した!
おはようございます。トレンディな朝食なう。家族の協力のおかげでございます💖 pic.twitter.com/FwQ4I9Gk3n
— testedquality (@testedquality) 2016年11月1日
ということで2日目の参加順に書きます。
Ask The Expert コーナー
前泊していたので開場時間から入場しました。セッションまで時間があったのですが、その間お世話になったのがAsk The Expertコーナー。こちらMicrosoft製品の相談を受け付けてくれるありがたいコーナー。Microsoftの製品購入相談だけではなく、技術サポートも受付。今回は事前予約を行っていて気づいたらすでに満員だったのであきらめてました。しかし朝来たら別に設けられていたAzure窓口一番乗りで、さっそくお願いをしました。
私は現在AWS上での開発が主体、あとはオンプレミス。Azureはずっと最新情報をフォローアップしてやりたいアピールして数年。そうしたら先月からAzure利用の仕事が発生した!ので構成や費用などを猛勉強中です。そんな初心者の構成図や概算見積もりを見せながら相談できました。Azureの課金箇所やPower BIの課金方法、それからSQLServerのAzure上でのライセンス形態などを聞きました。その場で複数人で回答してくれてありがたかった! 正直これだけで参加した価値がありました。
#mstechsummit16 最初から参加してAsk The Expertで設計書みせながら見積の確認。SQL ServerのCALってSaas、SQL Azureだと要らない場合あるのか。古い人間に衝撃はしる。
— testedquality (@testedquality) 2016年11月2日
マイクロソフト社員が実践する Power BI 活用手法
MS社内でのPower BIの利用方法。Power BI Desktop&Webの活用方法ですが
データの効果的な表示方法などの解説。本当に概要でしたが機能を理解していただくには非常に良かったのではないかと。
伸縮自在!.NET × Azure SQL Database で実現できる RDBMS のスケールアウト
これが非常に面白かった!!
Tech Summitはプログラマなどの開発者だけではなく、IT導入の意思決定者の方も参加されているので、セッションの内容が色々混在しています。これは開発者セッションでした。ざっくり内容はAzure SQL Databaseを使う場合にスケールアウトすると値段の割に良い構成ができるというデモに至る解説でした。
まずAzure SQL Databaseの機能解説から。これが分かりやすくて!
Azure SQL DatabaseはSaas型のDBで、CPUに該当するのがVM上に作成したプールの数。 DTUというので価格が決まります。
ただ今は占有プールしかないので(昔共有にしていたら機能が安定しないので不評だった) どうしても高くなりがち。
それを変えるため占有数の最大最少を決められるようになった仕組みがElastic Database Pool。 この稼働プールにBDをつなげると占有プールの設定は無効化されてElastic Database Poolとなる。
ここまでが機能説明。で、このDTUの最大最小値で価格が決まるわけですが必然的にDTUを増やすと価格が上がります。
でDTUを小さくしたDBをたくさん利用する、スケールアップよりスケールアウトがいいのですというのが主題。 技術的にはDBのシャーディングとよばれ、OSSのDBでは活用されていると。SQLServerにもその技術が取り入れられている。
でも通常は実装が面倒。そこでスケールアウトの実装を楽する機能 シャードマップマネジメント導入。 .NETでconnectionの代わりにMultishardconnectionなどコードレベルでサポート。 transactionも使えるし、queryを投げるとすべてのDBからUnion allで1つのセットが戻る。
この説明の最中に何度も画面でのデモが行われるんですが、 Elastic queryというらしいですが、素晴らしく普通の形でSQLが書けます。コードみててあまりのADO.NET互換な書き方に驚きました。
そして、メインディッシュ。 スケールアウトの速さを体感できるように、ほぼ同じ月額になる1つのDBと、13個の小さなDBを処理比較するデモ。
営業に止められたらしいですが、13個に分散したほうが早かった!
たとえば年度単位でDBを追加していくとかが、スピード落ちずに使えそうですね。
Power BI とカスタム アプリの連携技術 徹底解説
今回参加の目的でした。 標準のPower BIを拡張する方法として3つを紹介。APIとembeddedとExtendを時間いっぱい詰め込んで解説。会場は満席立ち見。朝の概要も満席でPower BI人気ですね。これ後で資料がでてから再度見直したい。Power BI拡張方法を具体的なコードや設定を入れ込みながらの解説で早くてメモが採れなかったけど面白かった。企業からの参加者が多かった開場は黒紺スーツが圧倒的だったので、企業の中でのPower BI はかなり注目されているってことでしょう。
ここでのPower BI Embeddedは今年7月にGAとなったAzure上で提供される仕組みで、情報が少なかったのですが非常にわかりやすく開発手法なども解説がありました。その後終了後のAsk The Speakerという登壇者に直接質問できるコーナーで、セッションでの疑問点をきくことも出来ました。Embeddedのサンプルを動かしてから参加していたから理解しやすかったのもあるかも。
開発者に捧ぐ「SQL Server 2016はとにかく速い!」
こちらも開発者セッション。無茶苦茶早口で詰め込んでやりますと宣言しての猛攻撃って感じで必死についていく状況でした。が、そこに現れたのはSQLServerといえばこの方!ブログ「SEの雑記」にお世話になってないSQLServer利用者はいないはず。今回のTech Summit 2016でも、「進化した AlwaysOn! SQL Server 2016 の AlwaysOn 可用性グループの新機能を一挙紹介」のセッションを行っておられたMVP for SQL Server小澤真之さん!
このあとムッシュ様(私の後輩女子ーずはこう呼びます)の解説ツイートでメモに気を取られず画面に集中できました。
まずはソフトNUMAの解説、その前にSQLServerの内部の仕組みのおさらい。
ManyCoreの時代になるとNUMAノード単位でのスレッド生成ではスレッド数が不足する。ならNUMAノードをさらにソフト的にノードに分けてスレッド数を増やす。
— Masayuki Ozawa (@Masayuki_Ozawa) 2016年11月2日
これがソフトNUMA。ただし今まではレジストリ設定する必要があったのを2016では自動的にソフトNUMAを構成
ただし、ソケットあたり8コア以上の場合に自動構成される。
— Masayuki Ozawa (@Masayuki_Ozawa) 2016年11月2日
続いて
最後はクエリストア!!
— Masayuki Ozawa (@Masayuki_Ozawa) 2016年11月2日
俺の仕事を奪う、にくいあんちくしょう。
とムッシュもつぶやくクエリストアのデモンストレーション。
DB単位にクエリに特化した、実行速度や実行プランを自動集計してくれる機能ですね。
— Masayuki Ozawa (@Masayuki_Ozawa) 2016年11月2日
実行タイミングによる処理速度や使われたプランを確認することができ、特定のタイミングのプランを強制することで、実行プランのデグレを抑えることが出来たりします。
これ今までだとトレースログとして出力して分析することが多くて、作業が色々面倒だったのです。かつログが気を付けないとあっという間に膨れるんですよね。一度夜間に貯めたらえらいことになったり。思い出してつい
分析可視化かあ!これどこに貯めるのかなあ
— testedquality (@testedquality) 2016年11月2日
とつぶやいたら
有効にしたユーザーデータベースの中に貯めるのですが、サイズや過去データの期間は決められるので、肥大化は防げます。
— Masayuki Ozawa (@Masayuki_Ozawa) 2016年11月2日
とジャストな回答ツイートが!!嬉しかったです。ありがとうございました!
HDInsight + Spark + R を活用した機械学習のためのスケーラブルなビッグデータ分析基盤
ここは概要が主体でRとは?Sparkとは?って話から。
RとSpark 30%くらいR利用ありの挙手 多い #mstechsummit16
— testedquality (@testedquality) 2016年11月2日
Rの歴史などから。実はMSが買収したとか知らなくて。
環境構築からScaleR メモリー上限を超えた分散処理の仕組みなどの解説 PEMA's
DistributedR コードはどの環境でも利用可能 #mstechsummit16 WODA
— testedquality (@testedquality) 2016年11月2日
最後にフライトデータと天気データから飛行機遅延が15分発生することを予測のデモンストレーション。 CSVデータをexcelで開いて学習データを年度で学習と分析用にわけてRでモデル作成。
あAzure Machine Learningとの連携でエクセルから予測機能を使う! #mstechsummit16
— testedquality (@testedquality) 2016年11月2日
作成したモデルをAzure Lerning Machineに乗せてAPIで公開。 APIをExcelから呼び出して、今日利用する飛行機の遅延予測。会場がおーとつぶやいた瞬間でした。
その他思ったこと
このあと一番楽しみにしていた西脇さん、砂金さんのセッションは仕事で呼び出され会場外で音だけ聞く羽目になりました。ほんとラジオみたいに耳だけで面白かったのよ。最初から会場内で聞きたかったです・・・
#MSTechSummit16 #SPL005 ご参加ありがとうございました〜 pic.twitter.com/XZCyyshpxx
— 西脇資哲(waki) (@waki) 2016年11月2日
全般内容はよかったと思いますが、意思決定者=お金出す方にもわかりやすいLV100からのセッションと開発者向けの高レベルセッションが混じっていたので、アプリなどでこの辺りが一目でわかるとありがたかったですね。ツイートで内容が思ったのと違った方が結構見受けられました。高レベルセッションは時間が短くて高密度だったりしたのでもう少し時間幅を50分以上のものをつくってもいいのかも。
あとやっと今回公式アプリが早めに公開されたのはよかったところ。Xamarinアプリの作った方のブログも参考になりました。
【Xamarin 開発の真実】 Microsoft Tech Summit で登壇してきました! - Windows系のあれこれ
- [あとで読む]
- [Xamarin]
- [Microsoft]
入場がやっと印刷以外でできた!と嬉しかった。アプリ便利につかわせてもらいました。フロアマップとか一部機能が最後まで載らなかったのが残念。
2016/11/06 17:28
最後に、仕事にここまで会場で呼び出されるの初めてでしたが、十二分に楽しめました。あとはお金出してくれた会社に還元していきます。あと前泊させてくれた家族に感謝します。ありがとうおかげで体調良好のまま週末まで過ごせました。
ということで、次回は来年5月のde:code 2017ですか?それまで仕事頑張って参加資格を社内で確保できるように頑張ります。