先日Microsoft Power Platform の認定資格「Microsoft Certified: Power Platform Fundamentals 」を取得した。今回この資格と資格取得に自分が行ったことをまとめておく。
Microsoft Certified: Power Platform Fundamentals とは
Microsoft Power Platform に関する基礎知識保有者を認定する資格。
Microsoft のすべての資格は、公式の資格サイト Microsoft Learn にまとめられている。
Microsoft Learn は、Microsoft 製品についての対話式学習などを提供する無料のオンライン トレーニング プラットフォームで資格公式サイト。試験内容、勉強方法、受験手続まですべて掲載されている。
Microsoft Certified: Power Platform Fundamentals はPower Platform 系の資格には初級→中級→上級と3ステップ存在するが、初級に当たる。
資格取得条件
認定試験「PL-900 Microsoft Power Platform Fundamentals」に合格すること。
評価されるスキル(試験範囲)
前述した公式サイトでは以下のように説明されている。
- Power Platform のビジネス価値について説明する
- Power Platform のコア コンポーネントを特定する
- Power BI の機能を実証する
- Power App の機能について説明する
- Power Automate の機能を実証する
- Power Virtual Agents のビジネス価値を実証
Power Platform 全般および 4製品「Power BI」「Power Apps」「Power Automate」「Power Virtual Agent」について知識を問われる。ただ実際に受けた感想としては、アプリケーションを実際に作成した場合の動作など、知識だけだと難しい問題も出題される。
テスト方法
PCによるテスト。オンラインにて自宅受験、もしくは全国各地にある試験センターでの受験が可能。試験センターの場合でも、オンラインの場合でも受験には第三者が立ち合いを実施する。
オンラインの場合、受験する部屋に他人が入らないようにすること、電話やテレビなどがないこと等条件がある。以下のページで確認すること。
私は受験する部屋を確保することが難しかったので試験センターを選択した。ネットワークが安定している場所にテレビと固定電話と時計があって、取り外しが面倒だったのと試験センターが30分くらいで到着する場所にあったため。部屋とネット環境が確保できるならオンラインがよいと思う。
受験費用
$99 USD 。有料。ただし、Microsoftの無料オンライン講習会「Power Platform Virtual Training Days」に参加した場合に無料受験が可能なバウチャーが配布されることがある。以下のページでイベント予定が確認できる。講習も受験も無料なのはありがたい。
直近だと2021年5月、6月の2回が発表されている。
- 5月21日(金)Microsoft Event (mktoevents.com)
- 6 月25日(金)Microsoft Event (mktoevents.com)
受験時に必要なもの
本人確認書類2種類が必須。事前に忘れず準備しておくこと。オンラインでも必須。
合格基準
1000点満点のテストで700点以上取得すること。問題数は40問程度。1問の中に部分点が取れるものもある。
試験勉強について
PL-900の勉強について私の場合をまとめておく。私の事前スキルは以下の通り。
- Power BIは数年前に業務利用経験あり。
- Power Virtual Agent、Power Automate は会社がMicrosoft 365 移行した昨年後半より自分の業務自動化などで利用中。社内ブログに作り方を公開している。
- Power Appsは利用経験はサンプル作成程度。経験値が4製品で一番低い。
1. Virtual Training Daysに2回参加
一度会社から進められて参加。しかし、仕事のため聞けなかった部分が出たこともあり2回目を申し込んだ。受験する、しないにかかわらず一度参加したほうがよい。バウチャーがもらえることもあるが、概要の把握がしやすい。
私はPower Appsで理解が出来ない箇所が多いことが分かったし、モデル駆動って何ですか?状態なのは受験できないことを理解した。
2.ラーニングパス「Microsoft Power Platform の基本」を勉強
前述「Microsoft Certified: Power Platform Fundamentals - Learn」にあるラーニングパス
「Microsoft Power Platform の基本」を自宅で勉強。しかしPower Appsのモデル駆動型とポータルで苦戦。自宅でも会社環境は利用できるが、会社のMicrosoft 365 は 管理者権限があるわけではないので、作れる範囲が限られていることに気付いた。ラーニングパスにも一部管理者メニューについての記載があるため、このままだとドキュメントを丸覚えするしかない状況なのを理解した。
3.Microsoft 365 開発者プログラムに参加してラーニングパスをやり直し
2.の途中、開発者プログラムに参加。もう一度ラーニングパスに戻って最初から実施した。特にPower Apps モデル駆動型やPower Apps ポータルは管理者プログラムがなかったらハンズオンもできなかった。
4.Dynamics 365の概要勉強
PL-900の合格体験記の中で「Dynamics 365の勉強はしたほうがいい」と書かれている方がいた。Power PlatformのもとになるシステムがDynamics 365だったり、データ連携にPower Platformを使う例が多いため。
全く製品イメージがつかないのでMicrosoft Learn にあった「Dynamics 365 概要」で勉強
その後Power PlatformとDynamics 365開発を一緒にブログ掲載されている方の記事を読んでどんな連携ができるかを把握。
5.過去問公開サイトを利用して過去問題を確認
過去問題の公開は試験での機密事項にあたり公開は許されていないし話もできない。のですが、合格体験記の中で出てきた練習サイトが役立った。問題形式が選択だけではなく、並び替えなどありますので、練習したほうが慌てない。ただし、呼び名が変わったものもそのままだったりするので勉強した最後に見るほうがよいと思う。
受験の感想
試験内容から実際にアプリを作ったり管理しないとわからない問題もあるので、ラーニングパス以外にアプリを作ったほうがよいと思います。そのためにも絶対開発者プログラムに参加をお勧めします。90日の中で勉強するなら初心者だとギリギリかなと思いますが、きちんと使っていると延長されることも多いそうなので、まずは参加をお勧めする。